今回も「腎臓」についてのお話その4血液透析のしくみを、おおくりします。
拡散と限外ろ過の現象を利用して、身体から不要なものは取り除き、必要なものは補っています。
*拡散の原理
物質の通過できる膜で隔てられた2つの溶液では、同じ濃度になろうとする力が働きます。
血液中の老廃物は透析膜を介して透析液側に移り、また同時に血液中に不足しているものは透析液側から補われます。
*限外ろ過の原理
体の過剰な水分は透析膜に物理的な圧力をかけて取り除かれます。
月別アーカイブ: 2008年1月
血液透析
ほんとに寒い毎日が続いています。先日、雪が降り少しですが積もりましたね。
小さいころは、雪が降ると積もることを望んでいたのですが、今はとにかく積もらないでほしいと願ってしまいます。これも歳をとったことの表れでしょうか?
さて、今回も「腎臓」についてのお話その3をおおくりします。
尿毒症とは・・・老廃物が体内にたまると、下の図のように全身に様々な症状が出てきます。
これらを総合したものが尿毒症です。
血液透析とはどんな治療法でしょう
血液ポンプを用いて血液を体外に引き出し、これを浄化する部分である透析器(ダイアライザー)に誘導して、老廃物および水分を取り除いた後に、再び体に戻す操作を連続して行います。
こんな生活になります
この治療を続けるために、透析施設へ週2~3回通院します。
1回の透析には3~5時間が必要です。
腎臓は24時間フルに働いていますが、透析では時間も効率も限られており、腎臓の働きを十分に代行することはできません。したがって、食事や運動など日常の生活にも工夫が必要です。
腎不全
今回のテーマも、腎臓についてのお話その2「腎不全とは・・・」です。
腎不全とは・・・腎臓の働きが、正常の30%以下になり、体内の老廃物や余分な水分を排泄できない状態をいいます。
*急性腎不全
大怪我やショックなどで数時間から数日のうちに腎不全になる場合があります。
大部分が一時的なもので、適切な治療を受けることで回復する可能性があります。
*慢性腎不全
数ヶ月から数年の年月をかけて徐々に病気が進行します。
腎臓は萎縮し、その働きは回復しません。
慢性腎不全のもとの病気は・・・
*糖尿病性腎症
糖尿病で血糖のコントロールが悪いと糸球体が障害を受けます。比較的進行が速いので注意してください。
*慢性糸球体腎炎
糸球体に慢性的な炎症がおき、ろ過の働きがおちる病気で、一般的に慢性腎炎と呼ばれます。
いろいろなタイプがあり、進行の速さも違います。
*腎硬化症
腎臓の血管の動脈硬化です。お年寄りや血圧の高い人におこりやすく、ゆっくり進行するといわれています。
そのほかに、のう胞腎、悪性高血圧症、慢性腎盂腎炎、SLE(全身性エリテマトーデス)、などがあります。
腎臓とは
みなさん、こんにちは。とても寒い日が続いています。
風邪などには充分お気をつけください。
今回のブログですが、当院の臨床工学技師である高木さんに腎臓についてのお話を伺いました。シリーズで3回ほどにわけて載せていく予定です。
腎臓とは・・・私たちの身体は栄養物を取り入れ、不要物を出しています。腎臓は尿を出し、排泄器官の中で中心的な役割をになっています。(上図) 腎臓は、腰のやや上にあり、そら豆のような形で、左右に1対あります。大人ではにぎり拳ぐらいの大きさで、重さは150g前後です。
また、腎臓以外にも、皮膚、腸からも不要物が排泄されています。
《腎臓のはたらき》
* 老廃物を体外に出す
* 体の水分量を調整する
* 体液中の成分を適度な状態に整える
* 赤血球の生成や血圧を調節するホルモンなどをつくる
心臓は1分間におよそ5リットルの血液を送り出しています。そのうち約4分の1が腎臓に送られ、糸球体でろ過されて原尿となります。その後、原尿の大部分は尿細管で濃縮され、最終的にはその約100分の1が尿となります。